読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

WKB

量子力学の半古典論(準古典論)として使われるWKB法は\hbarの展開でシュレーディンガー方程式の解を近似していく理論である。2階の微分方程式を1階の方程式に帰着させるので特異摂動論になる。そのため\hbarの展開は素朴には漸近級数展開になっていて収束しない。また、何らかの工夫をしないと得られる波動関数は転回点で発散する。また、転回点での接続公式の導出は初学者にはあまり馴染みのないエアリ関数の(これまたあまり馴染みのない)漸近展開を用いるので難解である。

伝統的なWKB法のよい参考文献は、

M.V. Berry and K.E. Mount, Rep. Prog. Phys. 35, (1972), 315.

Bender and Orszag.

K. Konishi and G. Paffuti.

基本的貢献はR.E.. Langer (1937).

ところが、1980年代以降、VorosやPhamそして河合-竹井などによって、

上記の漸近級数のボレル和を取ることが可能であることが示され、「WKB近似」は「WKB解析」に格上げされた。この漸近級数のボレル和(あるいは何らかの総和法の適用)はよく知られた手続きである。驚くべきことはこれが1980年代までWKBの漸近級数に適用されてなかったこと。摂動展開あるところ漸近級数が存在するので、シュレーディンガー方程式以外にもこの手法は適用され多くの成果を生みつつあるようだ。たとえば、パンルベ。

広告を非表示にする