「俳句歳時記第四版増補冬」(角川学芸出版編;角川ソフィア文庫)によると、
風花とは、冬晴れの日に、青空から舞い降りる雪片のこと。
リハビリで行っている自転車こぎの途中ふと顔を上げると、青空を背景に広い窓の向こう一面に雪が舞っている。「風花だ!」
最近御見かけしないYさんのことが頭に浮かぶ。Yさんはいくつも「風花」を配した名句を作られていた。その句を読んで私は「風花」ということばを知ったのだ。消息を看護師さんに訊くと、入院されているとのこと。
少し感慨にふけった後、こんな下手な句が浮かんだ。
風花や虚空に浮かぶゆかし貌
風花や虚空の向こうに病みしきみ