物理屋の不定期ブログ

読書感想を中心とした雑多な内容のブログ。拙著「量子力学」に関係した記事も含む。

漢文と長唄:母と祖父の想い出

私は逆まつ毛がある上にドライアイなので、パソコンを使う仕事を長時間やっていると目が使い物にならなくなる。若い頃はその上乱視がひどくて、体は元気なのに眼性披露で何もできない、ということもあった。乱視の方はコンタクトレンズにして問題がなくなった。実は、学生時代4回生になってコンタクトレンズをしてから勉強がはかどるようになった。(遅すぎ!)
 乱視は年齢と共に改善したらしく、コンタクトは過装着で結膜か角膜がぼろぼろになって医者から禁止され眼鏡にしてもそれほど問題にはなっていない。逆まつ毛とドライアイが未だに残った問題。パソコン相手の仕事はできなくとも、かるく本を読むことはできる。

 そういうときに読んだ本の紹介。中国を深く理解したいと思い、   加藤徹さん(広大->明治大学)をよく読んでいたころがある。たとえば、怪の漢文力」。

同じく(?)中国文学者の高島俊男さんよりも加藤徹さんの方が漢字、漢文のとらえ方が日本にとって生産的であるように思った。

 実は、高校のとき国語の中で漢文だけ成績が普通だった。ちなみに、次は古文。現代文が全然だめだった。父母が詩吟の有段者で、母はその流派の会長にまでなった。毎日、李白杜甫菅原道真頼山陽あるいは乃木希典らの漢詩を詩吟で聴いていた。それがよかったのかもしれない。

 ついでに、父方の祖父は長唄の名取りで杵屋の号を持っていた。小学校のころよく歌舞伎のテレビ中継をいっしょに観ていた。先々代の海老蔵がやった助六の声を今も覚えている。この海老蔵団十郎になってすぐに亡くなった。

 母方の祖父は浄瑠璃の先生で弟子を何人も持っていた。母は詩吟だけでなく、晩年まで浄瑠璃をうなってもうまかった。これもこどものころからよく聴かされた。「三つちがいの兄さんと、、、」。